posaune_005

1/6精密(?)モデルです。
1/6 miniature model Trombone  (Historical German series)

ホンモノに忠実に作っています。もちろんマウスピースも。 1/6の人間がいて、基礎練習など しっかりやれば、音は出る? 但し、採寸が正確でない部分も多々あったりするので、音程 はダメでしょうし、ロウ付けや半田付けの方々から空気が漏れるかも。泣きそうです。

スライドパイプ以外すべて板材からたたき出しています。
Hand Hammered. All were begun to beat from board material except the slide pipe.

世の中、精密モデルの機関車や自動車など色んなものを作って楽しんでいる人たちがいます。自分の好きなもののミニチュアをテーブルに並べて眺めて楽しむ・・・いいかもしれない。本物は手に手に入らなかったりもするし・・・ということでトランペットやホルン、木管楽器は、バルブやロータリーまたキーなど部品点数が多く無理と考えました。
100年位前のドイツのトロンボーンを見ていて、自分にも作れそうだ・・・なんてかなり無謀なことを考えたものだが、早速実行してみた。というか頭の中でどうすればいいかよくよく考えた末、その通りにやってみたい・・・という欲求に負けてしまったのです・・・・

スライドは、外管、内管共にパイプ屋さんから真鍮パイプを仕入れたので、上手く行きましたが、ストッキングという内管の先の方は、洋白板を丸め ハンダ付けし、外管支柱は片方だけハンダ付けしています。本物通りということです。

スライドは機械精度が求められる部分ですが、すでに隙間が0.1mmなので、本物のように動かないことは覚悟の上でした。それにしても、重たい動きで修理に出したいような精度だ。

060608_1816~001060501_1848~002

最大の問題はベルですね。
これは、一枚取りの型紙通り真鍮板(0.1mm)を切り、「ロウ付け」をする。 これも初めての経験でしたのでずいぶんと 手こずっています。 このパイプ状になった真鍮板を叩き出すのですが、これは「鍛金(たんきん)」と言う手法で、相当難しい。 ここまで20本以上失敗しています。

本物は出来上がりよりもかなり厚目の金属板を叩き出し、目的の厚さまでろくろ(旋盤)で削りだしてゆくらしいのですが、 今回は叩き出せないのではないかという不安から薄板を使った。 全く削りしろがないので、仕上がりにもろに影響してしまった。

060507_1246~001060509_1956~001

軟らかめの真鍮板が入手できれば、厚めのものを叩き出した方が結果は良さそうです。 銅成分の多い27XXや26XXなど ですが、市販されているものはほとんど2801で、銅成分が少ない。快削というらしいが、旋盤で削りやすくするため硬いらしい。

その昔ドイツの錬金術師が金や銀を合成して作ろうという過程で出来上がったのが真鍮や洋白なので、ドイツではゴールドブラスとか、ニューシルバーと呼ばれる・・・これらは錆なければ、本物の金や銀と間違えそうにそっくりです。特に銀はニューシルバーというごとく、銀と同じ価格で流通していたとか・・・
型紙は、ネットでそれらしきものを探し出し勝手に起こしたので、正しいかどうかベルの形にするまでわからない。  ベルの形にするのが難しいというのに、世の中ハードルだらけだ。 型紙は5回くらい変えてますが、この写真もまだ満足で きる形にはなっていない。

次に、クランツというベルの上からかぶせる洋白は、機械類がないので型絞りができず、洋白の一枚板を少しずつ叩いて目的の形にしました。  ベルの先端は真鍮線をハンダ付けしていますが、これも型絞りできないのでベルを巻けませんでした。 ベルとクランツの 接合部分は、「磨き棒」を使い手作業で巻き込み、カシメています。 やはり手作業では、型絞りには敵いません。(泣)

クランツのエッチングや王冠刻印など、まだまだやることがたくさんあります。今回は諦めましたがいずれやってみたいところです。

060520_0808~001060529_1425~001

もう一つ悩んだのが、ドイツ語では「ボーゲン」といいますが、ベル接合部と、スライドの接合部のパイプを曲げる作業です。

実際の方法は、溶けた「鉛」をパイプに流し込み、徐々に曲げてゆくのだそうですが、今回はネットで見つけた「お湯で溶ける金属」 を入手した。 これを湯煎し、溶けたところで注射器でパイプに流し込み、曲げるという実際の方法にほぼ近いやり方をしました。ヤマハなどは全くこの通りにやってます。注射器は使ってませんが・・・

曲げたパイプの内側がシワシワになるので、シワを取りながら曲げる。 これが取り難い。 スライド側は難なく行くのですが、 ベル側はスライドからベルに向かってテーパーがあるため板からパイプを作ったので、接合部分のシワ取りがとても難しかった。

デュアルボア・スライドではパイプを作る作業が増えそう・・・

060603_1216~001060608_1043~001

蛇飾りは洋白板を細く切って一匹づつ曲げたもの、タマは洋白板を丸めたもの、それらを組み上げてロウ付けした。蛇は職人によってバリエーションと個性があるので、今後真似して作るのは楽しみです。今回の蛇は「PENZEL’s nachf.」という楽器についていたものを参考にしました。 蛇のフォルムは・・・・あぁ〜〜〜〜って感じ。

snake_zuksnake_bogen
マウスピースはネットで見つけた古いホルンのマウスピースの作り方にならいやってみた。
もちろんですがトロンボーンとホルンではカップ形状に違いがあります。 今回はザクセンタイプを目指したので、カップとシャンクの 2ピースに分け、洋白板(0.3mm)を粗々叩き出してからロウ付けし、削り出した。

ちなみに、サックバット(Baroque Trombone)のマウスピースは半球型カップの底に穴が開いた形です。 ザクセンタイプのTrombone マウスピースはこの半球を深くしたものです。

ミニチュア製作は、100年以上前の職人達と同じ環境を家庭で整えることができます。 しかし、旋盤、型絞り機やパイプ曲げ機など 機械類が用意できなかったので、精度や仕上げにアマサが出てしまった・・・これも『治具』を整備してゆくことで、ある程度カバー出来そうです。

出来上がり。

posaune_003posaune_001

posaune_004

060611_2028~001

広告