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生で聞いてみたいぞ!【美空ひばり】人を恋うる歌 与謝野鉄幹

昔、一緒に働いてたスタッフが美空ひばりの大ファンだった。レコードはほとんど持っていたと内緒で教えてくれた。誰にも知られたくない秘密だったらしい。彼は田舎から出て来て新聞配達しながら学校を出て就職した苦学生だったが、新聞配達を選んだのも美空ひばりに逢いたさ故とか。それでひばりさんの実家の配達エリアを希望して、とうとうサインをくれと訪ねたらしい。だが非情にもお手伝いさんに一蹴されてしまった。でも新聞は取ってもらったらしく、とても嬉しかったそうだ。

「妻を娶らば才長けて、見目麗しく情けあり・・・」男の身勝手ですな。それより二番の詞は、 「あぁ、我ダンテの鬼才なく、バイロン、ハイネの熱なきも 石を抱きて野に詠う芭蕉の寂びを喜ばず」  だったと思ったが・・・

ある日与謝野晶子が立川文庫(たつかわぶんこ)「猿飛佐助」を買って来て読んでいると、鉄幹がそれを取り上げ部屋に籠ってしまった。しばらくして読み終わった鉄幹が晶子の元にやってくると、「嘘もここまで来ると面白い」といって返してくれたそうだ。

立川文庫は、丁稚時代の松下幸之助もたくさん読んだんだと言ってましたね。人生の機微は講談で覚えたとも・・・。小さい文庫サイズだったので、丁稚が懐に忍ばせて、休憩時間に読むには都合がよかったんだとか。立川文庫は、面白いビジネスモデルで一冊もって読んでしまうとどこの本屋でもそれを下取りしてくれたそうだ。ということで、お小遣いの少ない子供や丁稚たちには大人気だった。ほとんど講釈師が書いたんですが、180冊も出版された。私は「ほるぷ社」の復刻版「猿飛佐助」のほかにも限定販売の講談社版20冊も持っている。

いかん、また自慢してしまった・・・すまん

6番目、猿飛佐助